タンザニアどうでしょう 第45夜

本日の夕食メインは、ウガリ！
東アフリカでは主食の一つとされる食べ物で、トウモロコシの粉をお湯で練ったもの。我々の白米と同じで、これにおかずを添えて食べる感じ。

チームPEPEPEメンバの達ての願い「タンザニアらしい食べ物が食べたいっ！」とのリクエストに応じていただいたわけだが。当然、ここ標高4,000mに近いキャンプ地なんかにトウモロコシの粉など売っているわけもなく。これらの食材は、もちろんポーターさんらが麓から運んできたものだった。まさに大名登山の成せる技！

そんな貴重なメニュー。給仕係のゴディさんが得意げに食卓テーブルに置いていく。

「多っ！」

８人メンバ向けとしては、明らかに多いと思われるジャンボ大盛り!! …一瞬、ここは天空の城に向かうドーラ 一家の食卓かなんかか！？と見紛った気分にさせる量、そしてその盛り方！！ しかも、見る方向によってはウガリよりも多いんじゃないかと思えるマカロニ付きなのです！！ 笑

それを各人、おかずと共に自分の小皿に取り分ける。

体調不良も手伝ってか、わりと食欲がないおいら。
とはいえ、おかずは相変わらずの美味なのです。ウガリ自体も、体調さえ万全なら美味しく戴くことが出来るお味。

「うへー。できればぜひ、麓で沢山味わいたかったなぁ。。。」

チームの他のメンバも、今日の長時間山行にやや疲れていたためか、全員食欲は進まず。。。勿体ないと思いつつ、だれも積極的にお代わりの皿を差し出すこともなく食後の談笑タイムと相成ったのだった。

…。

時刻は18時半を廻る。
ふと食堂テントの外に顔を出すと、さっきまで周囲ぐるりを包んでいた霧がやや晴れ始めているのに気が付いた。一同、慌ててカメラを抱え、テントの外へと飛び出した！

…が、じゃんねん！正面にドデカく壁のようにそびえ立ってるハズの山頂を探してみたモノの。結局、その姿はついに霧に隠れたままだった。。。

ちょっぴり失意のうち、テントに戻って再びしばしの時間つぶし。食後直ぐの睡眠は、高山病を誘発するとのことで。他のメンバも目を擦りながら、まったり「寝ないぞっ！」我慢比べ大会。。笑　

実は自分にとっても初めての、山中テント３泊目。ココに来て、チーム各人もとうとう疲労の色が見え始め、何となく口数も少なくなっていた。最も、この三日間の山行で、ある程度の話したかった話題が出尽くしていたからなのかもしれない？

そう、ここから先は。本人も気が付いていない本心による、本音ガチトークのぶつかり合いが繰り広げられるのだ。それは、文字通り命を賭けて山頂を目指すチームPEPEPE８人の、互いの心が雪解ける瞬間！！イッツオープンマインド!!

まずは、蒸し返しバナシ！笑
それは前夜談笑タイムで明らかになっていた、（女性陣にとっては）衝撃の事実だった！！

…要は。
タンザニア到着初日の夜に泊まったホテルでの話。女性陣6人が2人ずつに別れて泊まった部屋にはタオルが備え付けられていなかったそうな。一方、おいらと添乗のマロン隊長は、客と添乗員と言うことで、それぞれ別の2人部屋をあてがわれていた訳なんだが。不思議とそれらの部屋にはタオルが完備。しかも2人部屋だけに当然のように2人分ww

「いやっ。まぁ、そもそも海外だし。。。」
「しかもアフリカの、そして登山客御用達のホテルだったし。。」
「そうそう！無くても、まーそう言うもんよねーと納得しちゃってたし。。。」

海外の名のある高級ホテルならいざ知らず。日本のホテルと違い、海外のそれには必ず何かしら一つ以上の不備があるのがまず普通。お湯が出ない。電気が付かない。鍵が壊れてる。備品が足りない。。。etc.

そんな海外旅行慣れしている参加者だけに、タオルの不備にも特段の違和感を感じなかったらしいのだ。

ところがどっこい！
おいらとマロン隊長の部屋には、違和感なくタオルが備え付けられていたのであった。その事実が明らかになったのは、Yさんの何気ない一言からだった。。。

「備え付けタオル無かったから、山で使うのに持参したマイタオル使いましたよー。。。」

…。

おいら＆マロン隊長「え？ …タオル、部屋に普通に置いてありましたよね？？」

女性陣「・・・え？」

女性陣「なぬーーーー！！」

後の祭り。

その後しばらく。「ホテルの部屋に男性陣だけタオルが備え付けられていたの件」で、炎上トークが盛り上がったのは言うまでも無かったのでした 笑

夜も更け始めた頃。
気が付くと、幸いにしてどうやら薬も効いてきたようだった。

おいらをあれほど苦しめていた頭痛がウソのように治まっていた！

「今夜はぐっすり眠れるかな？」

一抹の不安と共に夜は21時を過ぎ。
マイテントに向かったおいらは、三日目の夜を終えるのだった。

第46夜へつづくー！