キリマンジャロ登山

タンザニアどうでしょう 第37夜

2014年8月6日~8月18日のタンザニアぶらり登山&サファリ旅の記。
将来、歳喰った時の為の備忘録としてココに記す。
 
【前夜までの「タンどう」】
登山DAY2。8/9。昼過ぎに到着した今夜のお宿・シラーケーブ。大自然の中で迎えた何もすることのない午後の時間。ノンビリとキリマンジャロをスケッチしたり、近所を散歩したり。。。気付けば夕方。二日目の夕食タイムがやってきたのだった。

 
18時前。
付近の散策を終え、二日目の宿となるマイテントに戻ってきたおいら。
 
 
少し前まで柔らかな赤い光に包まれていたキャンプ場。あちらこちらで伸びきっていた長い影たちは、まるで沈む太陽を避けるかのように。気が付けば、東の遙か彼方へと一目散に姿を消してしまっていた。
 
やや張り詰めた冷たい空気が漂い始めるシラーケーブ。布一枚を隔てたの宿の中では、標高3,800mの大地が、マットに下ろした私の腰から身体中の熱を奪っていくかのよう。マジでタダでさえ一人テントは寒いのに、、キリから伝わる冷気が輪をかけて心を冷やす。。。寂しいなぁ 笑
 
 

(C) Queen Elsa of Japanese Alps

 
 
夕食にはまだ少し。
散歩から戻ったものの。取り立ててやることもないおいらは、食堂テントへと足を運ぶことにした。
 
 
そこには、同じように手持ちぶさたな同行者が何人か。そして、道中で出会い、同じ行程を歩んでいる数少ない別の日本人パーティーの一人が遊びに来ていた。
 
野郎だけの(たしか)4人のパーティ。我々と違って添乗員もおらず、全て自分たちの力でやって来た20代な若者達。…つか、当時聞いた話の記憶によれば。彼ら確か、関空で乗った飛行機がオーバーブッキングだった関係で、パーティの一人が同乗できず。結局、その一人は別便でタンザニアではなくケニアに到着したんだとか。。。いかにも個人旅らしい、これ以上ないネタ話。
 
「うーむ。それが自分だったら、、、タンザニアどうでしょう的には願ってもない展開ではありますがねぇ。。」
 
 
そうなんである。日本を発つ前に調べたキリマンジャロ話題のブログによると。
到着翌日の登山開始は、登頂成功率を極めて落とす、現地のガイドも薦めないスケジュール。恐らくは、長時間のフライトによる疲労が回復しきれず、高山病などを誘発しやすくしてしまうのだろう。
 
「いずれにせよ。登頂率を下げかねないハプニングは、今回の旅においてだけは願い下げだよなぁ。。。」
 
 
何が何でも山頂に立たないとっ!と思う私としては、笑えない展開をさすがに気の毒に感じてしまう。
 
 
と言いつつ、何を隠そう実は我々もそのパターンだったりするでした。。。最も、既出ブログで言うところの翌日登山開始ってのは、ケニア入りした足で、そのまま陸路でタンザニア入りして翌日登山開始のパターン。我々は、直接キリマンジャロ麓の空港に乗り入れている分、体力の回復は図れていると言うわけ。
 
 
しばしの歓談を楽しんだ頃。我々のパーティの給仕係・ゴディさんが食堂テントに現れ、俄に夕食の準備を始めたのを合図に散会。この時の彼とは、今後も折に触れ、我々のテントにて交流を深めることになるのだった。
 
 
 
…。
 
 
さぁ、待ちに待った? 本日のディナータイムの始まりです!
 
まずは、食前のスイーツ! 笑
 

(C) Queen Elsa of Japanese Alps

 
大阪組のKさんが日本から持ち込んだカステイラ!
わりとビッグサイズだったもんで。いまだ結婚式においては写真係しか拝命したことのない私が、光栄にもKさんと共に入刀の儀を執り行う栄誉に預かりました。どちらのカステイラだったか、今となっては全く記憶にありませんが、、、電話が2番のカステラなんか目じゃない、とてもお上品なお味であったことだけは覚えております。(…って、実は電話が2番のカステイラだったら申し訳ありませぬww <(_ _)>)
 
 
さてさて。その後の、メインディッシュ。相変わらずの美味なり。
前の晩も思いましたけど、日本での自分の普段の食事よりも使われてる食材が多い気がするし。。。コックさんが居るとは言え、台所と呼べるような設備なんて何処にも見あたらないこんな山の中で、一体どうやったら、これほどまでの調理が出来るのか。。。空腹かつ大自然の中に居るからとはいえ、そんなハンデを差し引いても美味すぎる!コックさんにおかれましては、勤務先の社食にも是非来て頂きたいくらいのお味。それほどまでの美味しさ!
 

 
 
食事も一段落した頃、食堂テントの外はすでに薄暗く。気温はと言えば、ほとんど「寒い」という表現で差し支えのない、冬を迎えた東京の夜のよう。
東の空を望めば。薄暗いキリのシルエット、そしてほのかに輝く十三夜の月。
 

 
 
キレイで静かな夜の空を他所に。食堂テントの中は、二日目の大反省会という名の雑談大会が催されるノダ。。。
 
 
 
「知ってます?」
 
 
院生時代、地球惑星科学をノリで学んでいたおいらは、立場上、一応の宇宙バナシを振ってみた。
 
「あのお月様って、地球からはいつも同じ面しか見られないんですよねぇ〜」
 
「その理由はね、、、」
 
 
…。
 
月の自転の関係から、地球からは月の裏側が見られないことについて試行錯誤。何とか解りやすい説明を試みるおいら。NHKスペシャルなんかに出てくるJAXAの宇宙飛行士よろしく、ドヤ顔で得意に語って見せたかったんですが。。。しかし、どうにもその理由が上手くは伝えられない。。。
 
親が幼稚園のセンセイをやっていたということを頼りに、人にモノを説明する遺伝子が自分にも少しは受け継がれているとばかり思い込んでおりましたが。。。いやはや、自分の説明力のなさを痛感した瞬間でしたwww
…本来だったら、こういう場所で。阿刀田高ばりに「ギリシャ神話を知ってますか?」とやれる姿に憧れを抱いているんだけども、まだまだ道のりは険しいようで(^_^;) 
 
 
 
いつしかキリマンジャロの月も天頂へ登り。短くなったロウソクを残して、各自は二日目のテントに戻っていくのであった。
 
 

 
 
ラピスラズリの空に浮かぶオリオン。明日も楽しみ。ワクワクする気分と共に床につくことにしたのだった。
 
 
 
さ、ようやく三日目へ突入!
いざ第38夜へ!笑
 
 

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