2014年8月6日~8月18日のタンザニアぶらり登山&サファリ旅の記。
将来、歳喰った時の為の備忘録としてココに記す。
【前夜までの「タンどう」】
登山DAY1。8/8、標高1,800mのマチャメゲートを後にした我々。本日のお宿・マチャメキャンプまでは5時間程度の行程だという。標高差約1,200mをポレポレ(ゆっくり)歩く8名のパーティは、まだまだ余裕!! しまいにゃ、とうとう歌も口ずさみ出す。。。
先頭を歩くガイドのサイモンが不意に叫ぶ。
「もーしもし!」
……?
モシモシ? …そんなスワヒリ語が会話帳に載ってたっけか?
サイモンが構わず続ける。
「はーいはい!」
。。どうやら、受話器を取るときに交わす応答だったようでww
いったい、だれが教えたんだ?笑
他にも日本人ツアーのガイドを引き受けることが多いガイド達。
そのためか、会話にちょいちょい日本語も出てくるのだ。
余談だが。
8人のパーティーとはいえ。そして二年半に渡る登山講習会を共に過ごした仲間だとはいえ。登山中は、決して息つく暇も無いほどおしゃべりに明け暮れる訳では無い。それほどキツイ坂道では無いものの、長時間を歩くトキ、ときたま訪れる無言の時間がある。
しかし決して話題が途切れたというわけでは無く。
それは各自、自分自身と交わす想い想いの対話の時間。
日頃の悩み、コレまでのことや将来のコト。
普段立ち止まって考えることの出来ないアレやコレ。
自然と一体となり、色々と思いを巡らす贅沢な時間。
(心の声)「てか、どうせ疲れるのに、どうして山なんて登るようになったのかなぁ〜」
(心の声)「…自分て、ほんとは何がやりたかったのかなぁ〜」
…。
(心の声)「…他の人は何考えてるのかなぁ。。。」
(心の声)「ってか、あ゛〜、そろそろ腹減ったなーー」
今回の登山。
後に、そんな沈黙の時間を打ち破る合い言葉となったのが、このサイモンの掛け声だった。
再びのサイモン「もーしもし」
…。
思い巡らしていた我々「……はーいはい!」
。。。帰国後、会社で電話取るときに言っちゃったらどーしよ…(^^;)
…。
……。
登山を始めて数時間が経過。
我々は徐々に自分の世界で、それぞれ心の会話を楽しみ出していた頃だった。そんな沈黙の雰囲気が気になったのだろうか。一人の男が立ち上がった。
あれはサブガイドのアロンだったか。。不意に聞き覚えのある唄を口ずさみ出す。
♪しょーしょーしょしょじ
♪しょしょじのにわわ〜
…(^^;)
いきなり月夜の狸が脳裏に浮かび、思索に耽る8人全員、俄に我に返る。
お腹も空いてきたお昼時。
朝に配られた弁当を使い、しばしの休息。
後から登ってくるポーターが背負うガズボンベを見つけ、今晩のご飯に思いを致したり。
その後も、変わらない緑の木々の間を歩き、初日のキャンプ地・マチャメキャンプを目指す。
登山開始から6時間近くが経ち、残りあともう少しの位置。やや疲れ始めていた我々を察してくれたのか、一番後ろを歩くマロン隊長が声をかける。
隊長「キリマンジャロの歌でも唄って貰いますかー!」
我々「??」
本来、頂上アタック中にガイド達が唄い、辛さのあまり心が折れそうになっている登山者の心を鼓舞するというキリマンジャロの唄。
本番に備え、我々自身も唄うことが出来るようにと、歌詞を覚えることにした。
♪ジャンボ! ジャンボバーナ
♪ハバリガニ ムズリサーナ
♪ワゲニ ワガリビショア
♪キリマンジャロ ハクナマタタ
(書き起こし:マロン隊長)
この時はまだ、大した感動も。
そしてまた奮い立たせる気持ちも何もかも湧くことは無かった訳なのですが。
最終日、その唄は登山の辛さと共に。心の芯から揺れ動かす感動ソングへと変わるのでした。詳細は、第何夜になるのか判りませんが。。。笑
いよいよ第29夜へ!