キリマンジャロ登山

タンザニアどうでしょう 第27夜

2014年8月6日~8月18日のタンザニアぶらり登山&サファリ旅の記。
将来、歳喰った時の為の備忘録としてココに記す。

【前夜までの「タンどう」】
登山DAY1。8/8、標高1,800mのマチャメゲートを後にした我々。4人のガイドに8人のパーティ。なかなかにきっちりと整備された登山道を一歩ずつ踏みしめて歩くのだった。まだまだ余裕!さあ、本日のお宿・マチャメキャンプに向かうのです!!

今日の行程は、標高3,000mのマチャメ・キャンプ。
標高差1,200mを、4〜5時間をかけて歩く。

3,000mといえば、日本の主だった山々のテッペンに近い高さ。
キリマンジャロは、そこからさらに垂直に3km弱登ってようやくテッペン。

…考えただけでも、一種カルチャーショックな感動を覚える。

Photo by Queen Halfpants I

道はまだまだ。ジャングルの中にでも居るんでは無かろうかと。
そう思わせる程の密林地帯。緩い坂道をポレポレ(ゆっくり)歩いて行く。
未だ余裕の全メンバー。ワクワクとした気持ちに鼓舞され、自然に会話も弾んでいく。

タンザニアの公用語は英語とスワヒリ語。

「スワヒリ」とは、アラビア語で「海岸の」という言葉に由来するという。
かつて交易でこの地域を訪れていたアラブ商人との交流がきっかけとなって、東アフリカ沿岸地域で発展したこの言語。

しかし、成田空港で入手した旅の指さし会話帳によると。
特に都市部の若い世代は、スワヒリ語より、むしろ教育のあかしである英語を話したがるという。

「…ホントかなぁ〜」

ま、とにかく、英語もままならないおいらのコトですから。
会話帳買ったといえど、一夜漬けさえしてないスワヒリ語での会話なんて、ホンヤクコンニャクお味噌味が無いとままなることなど決して無い!

ここは一つ、拙い英語と全身を遺憾なく発揮したボデーランゲッジを活用し。。。。猥談コミュニケーションをしよーじゃあーりませんか!笑

…。

今回のガイドたち。
なんと彼らは、英語、スワヒリ語に加え、自らの部族語であるチャガ語も操るという。

「おー、とりぷるりんぐぁる!」

…日本で言えば、日本語に加え、英語と北海道弁を操るもんだろうか?
そーすっと、少なくとも日本語と北海道弁を操れるおいらは、さしずめバイリンガル?…いや、ちょっと違うか 笑

ところで、チャガ語といえば。

そう!
出発前。チャガ語に詳しい、とあるアフリカ専門旅行会社の服部さん(仮名)から唯一ご教授戴いた、現地の人々との心の壁が一瞬にして崩壊するという、あの魔法のチャガ語「ナンババカぁ〜!」を。遂に繰り出すトキがやってきたのだった。。。(第18夜参照)

しかし、自分が唯一知っているチャガ語を、そうおいそれ気安く披露するわけにはいかない。勿体ない!
なんせ、壁が一瞬のうちに崩壊するんですよ?アタックまで5日間もあるというのに。
そう簡単に手の内を見せてなるもんか! 旅の展開的にも、ここで崩壊させてしまうのは番組的に面白くない!

。。。なぜかそう考えたオレは、伝家の宝刀とすべく。喉まで出かかっていたこのコトバ。今はまだ鞘に収めておくことにしたのだった。

……まぁ、、コトバの意味を教えて貰えてなかったので、出すタイミングを計りかねていたというのが実情です。。。(^^;)

マチャメゲートから1時間ばかりを歩いた11時半頃。
それまで広かった道幅が急に狭くなる。

事前に貰っていたキリマンジャロマップにはこう書かれていた。

『END OF THE 4X4 TRACK』

つまりここから先は、車では行けまへん、と。
万が一、登山者に何か有っても、ここから先は車で救助に行けまへーん、と。

登山家でなくとも登れる山とはいえ、毎年数名の死者も出ているアフリカ大陸最高峰。
引き返しができる最終決断ポイントの様に思え、なんだかちょっぴりドキドキ。果たして生きて帰ってこられるのか?

…!?

ふと道の端に目を向けると。
場違いな格好をした現地の登山家?が腰を下ろしてこっちを見ている。

まるで帝釈天で産湯を使った寅さんのような、そんな雰囲気。
まるで腹巻きでもしているかのようなベストをお召しの中年男性。

一体だれ?

「それぉ言っちゃぁー、おしまいよ!」

一体何処に住んでいる人なんだろうか?とか。
その格好で街から散歩にでも来たんだろうか?とか。
…もしかして森の精だったりして?とかとか。。。

色々と疑問は尽きなかったものの、なぜか誰も話題にあげる人も無くww。会話は特に交わさず、そそくさ素通りした我々だった。

「青年、行け!」

自分には。そんなコトを言っているような気がしたタンザニアの寅さん。今もって謎の人物。。。

相変わらずドンヨリとした天気。
8名のパーティは細くなった道を黙々と歩くのである。

第28夜へ!

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