2014年8月6日~8月18日のタンザニアぶらり登山&サファリ旅の記。
将来、歳喰った時の為の備忘録としてココに記す。
【前夜までの「タンどう」】
8/8 午前10時半。キリマンジャロ登山のスタートポイント・マチャメゲートに到着したおいら。屈強な現地ガイド4人も揃い、ついに5,895mの頂を目指して。2年半前からの目標を実現すべくその一歩を踏み出すのだった!
登山ゲートで我々を待っていた現地ガイド4人。
一週間に渡る山旅の道案内だけにとどまらず。
登山者本人も気付かぬうちに、低酸素に伴い現れる高山病の兆候を素早く察し、必要なサポートや緊急下山の要否を豊富な経験から適切にジャッジしてくれるという。そして万が一の場合には、背負ってまでして下山をフォローしてくれるなコトも。。。…なんとも頼もしいクライマー達。
…。
出発前、自己紹介の段となった。
「えー、じゃあ。ガイドさん達のお名前を紹介しましょうね」と添乗・マロン隊長。
(心の声)「きっと、ゴッツい頼もしいお名前なんだろうなぁ。。名前を聞くだけで緊張感を抱かせ、気を緩めさせない山行を促すという。。」
しかし、笑顔のガイドさん。
(心の声)「…笑ってるけど、見るからに体格の良い、いかにもって感じの風貌だし」
(心の声)「…なんだろ、きっとヘリオスとか。プロメテウスとか。。ひょっとしてゼウスとかか?」
。。
マロン「えー。こちら、メインガイドのアロンさん!」
おいら「…あ?アロン?」
…。
おいら「なんだ。。ふ、ふつう?(^^;)」
(心の声)「…うーむ、なるほどなるほど。メインガイドは普通な名前で、きっと登山者を安心させる戦略かぁ!」
(心の声)「そして他のガイドが、ゴッツい名前で脇を固めるという!」
それでも笑顔のガイドさん達。
マロン「んー、で隣がレオンさん!」
…!
(心の声)「…ジャンレノ?」
笑うガイド。
マロン「で、お隣、サイモンさん!」
……。
。。。
(心の声)「・・・アーンド、がーふぁんくる??」
マロン「最後。エズロンさん!」
。。
(心の声)「。。。うーん。韻を踏む戦略だったか…。」
紹介後、改めて感じるその親しみやすい風貌。
その名に似合った親近感抱かせるガイドさん。
紹介も終わり、とうとうマチャメゲートから山頂を目指して歩み出す。
天気はどんより。
ゆっくり歩くには長袖が丁度イイ感じの気温。
暑くも無く寒くも無く。
水と雨具と行動食程度の軽いザックを背負って歩む我々。
その横を、まるで人でも入っているかのような、重量感タップリ荷物を背負って追い抜くポーター達。
まだまだ高度は2,000mにも満たない低地なキリマンジャロ山麓。
まだまだ空気の存在も忘れて歩くフツーの登山道。
…。
「ポーレポレ!」
先頭を行くサブガイドのサイモンがおもむろに叫ぶ。
ポレポレ。
スワヒリ語で「ゆっくり」を意味する言葉。
ここキリマンジャロでは、先を競って前に進んではいけない。
焦って行くと高山病に至る危険があるからだ。
すでに齢30を過ぎた私としては、もうそんな血気盛んな年頃でも無く。
言われるがままゆっくりと。一歩一歩を踏みしめて歩く。
そんな短い歩幅でも、前に進めばそれだけ山頂に近づくという実感。いつかは着く。
五日後、取り敢えずまずはアタック前の最終キャンプ地まで何事も無く到着したい!
…そう思いながら。
しかしワクワクな気持ちを胸に、前へ歩みを進めるのだった。
つづきは第27夜!