大学院2年生だった2007年8月末。
徐に思いつき、一人で向かったエジプトの旅日記。
帰国後、mixi上に書き溜めた未完の旅行記を完結すべく、一先ず公開済み記事を誤記脱字以外はそのままの姿でリターンズしてみる！
※古い話題が随所にありますが、2007年執筆当時のママにお送りしております 笑
2007年8月27日～9月3日のエジプトぶらり一人旅の記
将来、歳喰った時の為の備忘録としてココに記す。
前夜までの「エジどう」→
ギザの三大ピラミッドとカイロ郊外の階段状ピラミッドを堪能した
エジプト観光第１日目。
その翌朝、念願の砂漠キャンプに向かう。
昼頃、カイロから車で5時間のオアシスにひとまず到着。
そして夕方、遂に砂漠キャンプに出発することに！
第28夜は、おっさんの運転するジープに乗って出発したところから。
ぶぉーーーーーーーー。
猛スピードでぶっ飛ばす。
一応は舗装してある砂漠色の道をひたすらに走る。
時たま、オレの左でハンドルを握るガイドのおっさんが、
「笑顔」と描かれた笑顔をオレに向けてくる。
人なつっこい雰囲気が、なんだか楽しい気分にさせてくれる。
おっさんの息子で、2歳くらいのガエディは、
後部座席でうねうね騒いで楽しそう。
昔観た、映画ドラえもんの「パラレル西遊記」。
のび太たちが砂漠のど真ん中で寝っ転がって、
一夜を明かしているシーンに憧れを感じてしまったオレ。
それ以来、満点の星空のもと、
誰もいない、何もない砂漠の真ん中で。
そして小さな薪の火のそばで、
日常とは違った時間を過ごすことに憧れていたオレ。
今、その時間を目指して。
ひたすらジープが風を切る。
沈みかけた太陽を右に受けながら、
全開のジープの窓から入る爆風を耳に受け。
ノリのいいおっさんはひたすら左でノリがイイ。
時刻は午後五時過ぎ。
見た感じ、あと2時間もすれば沈むであろう高さの太陽。
辺りはまだ十分に明るい。
周りに何もないせいなのか。
やたらめったら爆走しているはずなのに。
そして風と音は。
確かに爆走中の感触を五感に感じさせているのに。
なんでかしらんが、周囲の風景は全く進んでいかない。
たしか時速で160-170くらいは出ていた記憶があったなぁ。
（メーター見たけど、忘れちゃったなぁ。。。）
いやもっと出ていた感じもするか。
とにかく、正面に小高い山がいくつもいくつも、
ぴょこぴょこと出ているだけの砂漠が後ろに流れていく。
砂漠。と聞いて。
よくイメージしがちなのは、
波のようにうねる砂の海原、そして風が創る砂紋。
当初はオレもそれをイメージしていた。
しかし一口に砂漠と言っても、いろいろと種類がある。
今回訪れた白砂漠と黒砂漠。
どちらもなじみの深い、砂で覆われた砂漠ではなく、
基盤が露出する、礫で覆われた砂漠。礫砂漠。
はるか太古は海の底だったという。
人里離れた、地肌むき出しの、
どこかの海岸にでもいるような。はるか向こうの地平線の先には
だだぴろい海原でも広がっていそうな。
そんな、荒涼としてうだるような暗い茶色が広がる砂漠。
やがてちょこちょこっと、緑が見えてきた。
ちいさな町のようである。
太平洋に面した道東の沿岸を
釧路を目指して走っているような感じ。
突然現れた、こぢんまりとした町。
「ここには小学校があるのさ」
おっさんが教えてくれた。
（へぇ。）
ふと、町の外れに車がやってくると、
ドラム缶が二本ほど、道の真ん中にドデーンと寝っ転がっている。
ジープそこで停車。
どうやらそこは、いわゆる関所的なものみたい。
近くの詰所らしき小さな建物から人が出てきて、
おっさんに色々と話しかける。
そして笑顔。
そして出発。
うだるような暑さは変わらない。
風を切るジープの窓からは気持ちのいい爆風。
辺りの風景が。
日本とは違う日常を感じさせる。
旅の醍醐味を感じ始めた。
第29夜につづくっ！
