大学院2年生だった2007年8月末。
徐に思いつき、一人で向かったエジプトの旅日記。
帰国後、mixi上に書き溜めた未完の旅行記を完結すべく、一先ず公開済み記事を誤記脱字以外はそのままの姿でリターンズしてみる!
※古い話題が随所にありますが、2007年執筆当時のママにお送りしております 笑
2007年8月27日~9月3日のエジプトぶらり一人旅の記
将来、歳喰った時の為の備忘録としてココに記す。
前夜までの「エジどう」→
エジプト観光第1日目
ついに、あの有名なギザの三大ピラミッドと対面した!
クフ王、カフラー王と、太陽の船博物館を見物した自分は、
少し離れた場所にある、三つ目のメンカフラー王のピラミッドを目指した。
その途中、エジプトで初めて出会った日本人観光客の男性に写真撮影依頼。
こうして生まれて初めての、
一人旅してる自分が写る写真をGETしたのであった。
第17夜は、そんなピラミッドでの出来事を
いいかげん早く次の観光地の話へ進めるべく、余すトコなく語ろうと思う。
つか。いい加減に、そろそろ砂漠でのキャンプ話を書きたい気分になってきた。
ので。
ここでワープする事にする。
時は8月29日(水)
砂漠キャンプに向けて早起きしたベットの上から、話を始めることとする。
エヘッ。
とはいえ。
いきなりベットの上からでは、
意表を突かれたとお感じになる方もいらっしゃると思う。
ので。
間が気になる人のために、
第16夜の話の続きから、8/29朝ベットの上までを、簡単にご紹介!
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メンカフラー王のピラミッドの前に来ると、銃を構えた警備の人が何人かいた。
流石に警備の人はカメラを盗むことはしないと思い、
この人にも写真撮影を依頼した。
すると、心得ているのか、色々なポーズをオレに要求。
ピラミッドを摘む仕草や、ピラミッドを枕にする仕草などなど。
いやーいい人もいるもんだなぁと思っていたら、
案の定、彼はチップを要求してきた。
このチップってのが曲者で、詳細は後に譲るが、
文化の違いを一番感じさせた風習だった。
さて、三つのピラミッドを堪能した訳だが、
ガイドブックによると、メンカフラー王の先に、
三つのピラミッドが一望できる場所があるという。
そして目の前の舗装道路もそこへと向かっていて、
さっきから団体観光客を乗せたバスが、
自分の目の前をかなりの数で走っていく。
「一望」とアルからには、さぞかし遠いんだろうと思い、
なかば諦めていたのだが、ふと向こうを見てみると、
思いの外近い場所に、バスと人の黒だかりができているのが見えた。
そう。直線距離にして300mくらいかなぁ。
ちかっ!
そう。結構近かった。
だったら行かない手はない!と思い、その場所へ、
やはり自分の足で向かった。
一枚目と二枚目の写真は、
その場所から撮った黒だかり写真とピラミッド一望写真。
その後。
カフラー王の前まで戻り、ピラミッド前にあるスフィンクスを見物。
ピラミッドを先に見てしまったせいか、なんだか小さい印象を受けた。
「こいつが旅人に難解な問題を出させて、食べてしまう動物なのか!」
写真やテレビではしょっちゅうみていたスフィンクスだけど、
やっぱ目の前にあるというのは感動するものですなぁ。
感動しました。ええ。
ちなみに、オレも直接は見てないけれど、
トリビアの泉か、なにかの番組で、
「スフィンクスの目線の先には、ケンタッキーがある!」
というのをやっていた。
うちの母ちゃんも知っていて、写真を撮ってくることを所望していた。
だから撮った。写真四枚目がそれである。
せっかくなんやから、そこで食べてやれ!と思う。
なんせ、ちょうど朝から水しか口にしてなかったから。
コレ幸い!とばかりに勢いよくドアを開けたら、店内はほの暗く、
青い制服を着た清掃員の人と目があった。
「何しに入ってきたんだ、コイツは!」的な目でじろじろ見てくる。
店内をぐるっと見渡すと、
どうもまだ店はOPENしてなかったようである。
あーーーーーー。また食い物にありつけなかった!
失意の気持ちを胸にしまって、
ケンタの店前から写真を何枚か撮っていると、
タクシーの運チャンに話しかけられた。
「おいおい!これから他のピラミッドも見るんだろ?
安くしとくからとにかく乗ってけって!」
ちなみに、その時の時刻は、たしか11時頃だった記憶がある。
エジプトのピラミッドは、知ってる人もいると思うが、
ギザの三大ピラミッドだけではない。カイロから車で1時間弱の場所に
世界遺産となっているピラミッドなど、まだ他にも色々とあるのである。
確かに自分も、南のピラミッドに足を向ける予定でいた。
ただ、どうせならバスとか、公共交通機関で行こうと思ってた。
その方が安いし。
しかし。
あまりの暑さに、もうバテバテで。
しかもたった今、食い物にありつける予定が、一瞬でパーになったし。
汗もだらだらだし。第一、バス停がどこにあるかも判らないので。
しょうがないから、そのタクシーをチャーター。
いやぁ~。タクシーマジ楽!!
クーラーが付いていないのが玉に瑕やけど。
んでも、エジプシャンの荒技運転の猛スピードが、
クーラーなんて必要のないほど風を産む。気持ちいい。
あっという間にカッサーラと呼ばれる場所に着く。
そして安心した。自分の英断を誉めてやった。
。。。つまり、カッサーラと呼ばれるところは、
マジでもう何にもない。看板は全部アラビア語。わけわからん。
ガイドブックには大まかな地図しか載ってないし。
(ああ。あのときケチってバスで来なくてよかったぁ。)
(自分の英断に乾杯!)
そうなんである。ネット等で見かける海外一人旅の旅行記では、
かなり格安で色んな所を巡ってる話をよく目にする。
それはそれで、ツアー旅行者とは違った面白い体験もできるし、
しかも格安だから、常に話のネタに困らない出来事も体験できる。
自分はいつも結構羨ましく。結構スゴイと思う。いつも。
んだが。なんか自分にはあわないなぁ。そういうスタイルは。
なんか違和感。
というのは。自分にとっての旅というものは、
「お金を最低限まで切り詰めて旅行する」ことではなく、
「いろんな環境、空気、考え方を感じて、自分自身を見つめる」
ことだから。
たしかに旅のスタイルは人それぞれだから、
どんなスタイルでもそれでいい。
んでも、海外一人旅=金をできるだけかけないという図式は、
自分にとってはかなり違和感。
というわけで。
今回はちょい高いタクシーを利用して、
結構充実した時を過ごせたのであった。
ま、ちょい高いといったって、
3時間弱チャーターしてたしか1400円くらい。
カッサーラのピラミッドを観光している間は、ずっと待っててくれる。
ちなみに。このカッサーラというところで見たのが階段型ピラミッド。
ココはギザから離れているせいもあってか、
団体観光客の旅程にもあまり入らないと見える。
そのためか観光客はほとんどいない。
周りに何もない。
そして砂漠の中にぽつんとピラミッドが一個あった。
その時である。
ギザにいたときとは違う、
未だかつて味わったことがないような感覚が自分を襲ったのである。
なにか?
しーーーーーーーーーーーーん。という音が聞こえるのである。
無音の音を感じたのである。
不思議なことに、無音であれば何も聞こえないはずなのに、
無音という音が聞こえるのである。
人間は音がないと生きられないのかな? そう思った。
心臓が常に動いているように、
五感にも常に刺激が加わっていないと、
人間は生きていけない気がした。
目の前にある景色は同じだけれども、
時間が止まったように見える。
片眼だと遠近感がなくなるように、
音がなくなると、時間の感覚がなくなるのかもしれない。
無音が暫し続いた後、無音の音を感じた。
すると目の前の同じ風景の時間が動き出したような気がした。
無音の世界では。
人間は、
無理矢理音を作るものらしい。
そんな。新たな発見に充実感を覚えながら、
待ってて貰ったタクシーに乗り込んだ。
ようやくカイロに向かって帰路についたのであった。
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以上、間が気になる人のために、
前夜の話の続き以降を簡単に? 紹介でした。
んで29日の朝にワープ!
……と思ったが。
長くなかったから、続きは第18夜へ。
エヘへ。たまにはこーゆーのもいいもんでしょ?