2014年8月6日~8月18日のタンザニアぶらり登山&サファリ旅の記。
将来、歳喰った時の為の備忘録としてココに記す。
【前夜までの「タンどう」】
登山DAY2。8/9、快晴の青空に迎えられた二日目の朝。気持ちよく輝く朝日を全身に浴びながら、ワクワクした気持ちで歩き出す自分。遙か彼方には、目指すキリマンジャロ山頂がひっそり顔を出しているようだった。
朝6時半。
起床の時間はまだ暗い。
モーニングコールを兼ねたマロン隊長らが、沸かしたお湯とコーヒー&紅茶を持って各テントをまわっている。
コンタクトをつけたおいらは、ヘッドライトの灯りを頼りにテントの外へ身を乗り出すと。
東の山際、見事な群青グラデイション。曇天の昨夜とは打って変わり、雲の一つも見あたらない気持ちの良いブルースカイ。
「ん・・んんんー。」
大きな伸びをして日の出を待つおいら。
目を覚ますに丁度の良い、爽やかな空気に包まれ。徐々に賑わいを取り戻すマチャメキャンプ。昇る朝日を受け、テントの緑色が不意に見え始める。
7時過ぎ。一同が食卓に集い、二日目の朝食をとる。まだまだ疲れた様子も無く皆元気。賑やかな朝のひととき。
ちょっと驚いたのは。なんと、朝食にお粥が登場!
「ひょぇー!なんだなんだ!^^」
冷えた身体が優しく暖まる懐かしいお味! 我々が日本人パーティであるとのことで、わざわざ圧力鍋まで持ち込んで作ってくれたらしい。キリマンジャロで味わう、お・も・て・な・し?
聞くところ、タンザニアでコメは重要な作物となって親しまれているらしく。広い国土のうちでも、キリマンジャロ麓の街・モシでは、数十年前からの日本の協力によって灌漑稲作が発展しているという。そんな経緯で持ち込まれた「コシヒカリ」。現地では「Japani」と名付けられているこのお米は、モシで採れることから「モシヒカリ」とも呼ばれているらしい 笑
“ひょっとしたらお粥が出るかも知れない!”という事前情報をキャッチしていた大阪組の石井(仮名)さん。持参した成城な梅干しを参加者に振る舞って下さいました。
そして8時前。
すっかり顔を出した眩しい太陽の光を右手に、本日のお宿・シラーケーブへと向かいます。
後から登ってくるポーターに抜かれつつ。それにしても、相変わらず重量感タップリ荷物。それを肩やら頭やらに乗せ、ひょいひょい登っていく彼ら。幼い頃からの家の手伝いなどで鍛えられたという、そのバランス感覚にはホントに脱帽。中でも極めつけは、卵ケースを頭に乗せて歩くポーターだった。。
「・・・っておい! だ、大丈夫なの??」
我々パーティが下山するまで使う卵全てが、文字通り彼の肩。。。いや、頭にかかっているという。
「ちょ、せめて片手を添えなさいよぉ〜!!!」
口に出さずも、恐らく我々全員が心の中で叫んだであろうツッコミ 笑
「だ、だめよダメダメぇ。。。今夜から毎晩スクランブルエッグだなんて。。。」
…。
心配をよそに卵は登る。寡黙な彼の頭に揺られつつ。。。
ゆっくり登ること30分。
ふと後ろを振り返ると、昨夜のキャンプ地を眼下の森に小さく見つける。
「もー、こんなトコロまで登ってきたんですね〜」
目線を正面に向ければ、一面に広がる濃緑の海。雲の陰が斑に写る。標高3,000mを越えた場所から眺めるキリマンジャロの裾には、何処までも歩いて行けそうな雲海も広がる。
ここが広大なアフリカ大陸であるという事実も手伝い、遮るものもない大きな空に吸い込まれてしまいそうな気分。
「ああ。いいなぁ。。こういう風景。」
そしてここで激しく後悔をすることになる。。。
カシャ。
。。
。。。。
「……。」
カシャ。
「………。」
…。
目の前にある、広大な風景。心が感じて動くこの景色。
家族や友人にも、この景色の素晴らしさを伝えるべくカメラのシャッターを切る私。
しかし、どうにか写真に収めようとするものの、どうしたって写る景色は感動の見切れ写真。。。
ええ。
そうです。
” コウカクレンズ買ってくればヨカッタヨ。。。orz ”
…。
うーん。いや、恐らくこうなることを予想はしていたのですが。。。
持参したのはミラーレス一眼。広大な景色を撮るためには、どうしたって広角のレンズくらい必要だってコトは事前に気付いてはおりましたよ。。。ええ。
しかし、キリのツアー代金が思いの外に予算オーバーしてしまいましてねぇ。。。
泣く泣く諦めて来たのでした。。。
「買わない後悔より、買った後悔の方が良いカモ?」
まー、しゃーない!
思い切り楽しんで、心の目に焼き付けてやるっ!
第33夜につづくノダ。