大学院2年生だった2007年8月末。
徐に思いつき、一人で向かったエジプトの旅日記。
帰国後、mixi上に書き溜めた未完の旅行記を完結すべく、一先ず公開済み記事を誤記脱字以外はそのままの姿でリターンズしてみる!
※古い話題が随所にありますが、2007年執筆当時のママにお送りしております 笑
2007年8月27日~9月3日のエジプトぶらり一人旅の記
将来、歳喰った時の為の備忘録としてココに記す。
前夜までの「エジどう」→
エジプト観光第1日目
ついに、あの有名なギザの三大ピラミッドと対面した自分。
まず最初はクフ王のピラミッド。
周りに比較する建造物がないお陰もあってか、兎に角デカい!
しかし徐々に砂漠の暑さが身にしみてきた。
朝から水しか飲んでいない事に多少の懸念を感じながら、観光を続ける。
第14夜は、そんなピラミッドでの出来事を余すトコなく語ろうと思う。
クフ王のピラミッドの横にあるのが、
太陽の船博物館。
古代のエジプトでは
「王は現世での人生を終えた後、太陽神ラーとなり、昼間は東から西へ、夜は西から東へ天空を渡る」
と考えられていたとか。
そしてその太陽神となった王が乗り込むのが
その太陽の船だという。
これが発見されたのが1954年のこと。
当時は地中に650個のパーツに分けられ埋められていたという。
これを発掘して、発見場所に博物館を建て、
復元した船が納められているのが、この太陽の船博物館。
開館と同時に入ったためか、館内はほぼ誰もいない。
最初は、船が埋められていた穴があり、それを見学。
それなりに深くて細長い穴。
周囲には発見者や当時の発掘の様子が撮影された写真が並んでいた。
先へ進むと、復元された船があった。
結構大きい船。
・・・ただ。それほど感動はしなかった。
まぁ、ただの昔の船に見えたんよ。
うーん。
汗が冷えて気持ちいいんだが、
なんだかつまらんなぁ。
なんだか。
ふと気づく。
というのは。
やっぱ、一人旅って。
気楽に好きなときに好きなところへ好きなだけ行けるケド。
やっぱ、こーゆー遺跡なんかに行くときは、
やっぱやっぱ喋る相手が必要なんだなぁ。。。。。。
ピラミッドを見たときの興奮を伝えあえる仲間って必要かも。
そう、深く気づかされた瞬間だった 笑
ふと横を見ると、
おそらくオプショナルツアーでやってきたらしい日本人の小さな団体がいた。
大学生風の3人組と
4人家族一組。
楽しそう。
なんかうらやましい。
いや、すんごくうらやましい。
おれも喋る相手が欲しいなぁ~。
さみしいなぁ。
。。。
ふぅ。
ちょっと寂しさを感じながら、
先にむかって進み始めたのであった。苦笑
んで。
次は三大ピラミッドのうち、
配置的に真ん中に位置しているカフラー王のピラミッド。
こいつは、クフ王のピラミッドより高い台地に建てられているため、三つの中では一番大きく見えるが、実際はクフ王に次ぐ2番目の高さ。
ただ、ほかのピラミッドと比べて特徴的なのは、頂上部分に石灰石の化粧石がまだ残されているという点。
本来ピラミッドは現在見られるような階段状じゃなくて、化粧石によってつるつるにされていたという。
それが剥がされて今のようになっているわけだが、カフラー王のピラミッドには一部だがそれが残っているのだ。
たしかに化粧石のある部分はキレイそうだった。
ピラミッドが完成した当時は、きっとかなり美しいものだったんじゃないかと想像させる。
さて。
相当熱くなってきて、相当辛くなってきた自分。
ピラミッドのある場所は周囲が柵で覆われていると書いたが、実は入り口は二カ所ある。
一カ所目が自分が入ってきた、ギザ広場というところ。
残りの一カ所は、このカフラー王のピラミッド正面にある。
せっかくココまで来たんだから、全部見たいところ。
しかし、水も残り少なくなってきた。
なんせ、朝からまだ何も食べていない。
近くに出口もあることだし。
ここで帰ろうか?
しかも。その出口の前にはスフィンクスがいる!
そう。そのスフィンクスの目線の先に
ケンタがある!!
(ピラミッドより飯!)
水っ腹で空腹なオレは。
砂漠の暑さにやられ、もうすでにピラミッドに満腹感を覚え始めていた。
しばしオレの頭上で
天使と悪魔が戦いを繰り広げた。
というのも。
ここは砂漠。
身体のあまり丈夫じゃない自分としては、
今後一週間の旅程を考えると、この辺でギブしときたいなぁ。
体調崩したくないなぁ。
せめて砂漠でキャンプするまではなんとか保たせたい。
うん。
なんだかそう思うほど、
身体中が暑くなってきた………。
ガイドブックによると、
残りのメンカウラー王のピラミッドまでは、
それまでと違って、若干歩かなくてはならない。
そして。
これら三つのピラミッドが一望のもとに見られるポイントがあるらしいが、
それは。
メンカウラー王のピラミッドの奥にあるという。
ガイドブックに掲載されている地図では、
そのポイントの方向だけは示されているものの、実際の場所は地図の外にあるらしく、一体どれだけ歩けばいいのか判らない。
(なんて不親切な地図なんだ!)
んで。
クフ王のピラミッドとカフラー王のピラミッドの間には、アスファルトで舗装された道路がある。
団体観光客はみな。
このアスファルトで舗装された路を、
クーラーのガンガンかかった快適なバスに乗って、それら名所の前までスラーっと連れてって貰える。
そして。
自分は、太陽の日差し照る中、
汗の滴る身体で、
クーラーの効いていない外気の中を、
徒歩で。
そして喋る相手もいなく、ただひたすらに進んで行かなくてはならない。
もちろん。
世界的な観光地だけに、団体客ばかりではなく、個人旅行者や、ツアーで来てる自由行動な観光客もいる。
そんな人向けに、ラクダや馬車なんかもある。
んだけど、ガイドブックによると、
結構ぼったくりらしい。とある。
例のごとくね(笑)
しかし。暑さ的に。
かなり乗りたい気分。
(しかしなぁ。
ここまでタクシー代をケチったり、ホテル代をケチったりしてきてるのになぁ・・・)
(ここで乗ったら、今までのケチが無駄になるしなぁ。)
うーーん。
一人だから、割り勘もできないし。。。
(一人旅の不便って、こうした「足」でワリカンできないってトコだな。)
しみじみ一人旅の路銀の高さに参った。
んで。結局。
メンカフラー王のピラミッドまでとりあえず歩くことにした。
一応、天使が勝ったことになるのかな? この場合。
トローリー。オー!!!
(写真は、
一枚目:太陽の船博物館(右)とカフラー王のピラミッド
二枚目:太陽の船。復元したものをパチリ
三枚目:カフラー王のピラ。頂上部がまだツルツル化粧石)
第15夜へ。